1786年、サンクトペテルブルグより出航した スエーデン籍のキャサリナ号は嵐に合い、英国近海で沈没。 1973年、プリマス湾海底に沈むキャサリナ号発見。 同年、大掛かりなサルベージ作業が行われ 船底より積載されていたロシアンカーフが見つかる。 海水に浸されていたことが幸いし、奇跡的再生が可能に。 というのが、よく知られたロシアンカーフの伝説。 なんでもロシアンカーフに使用されるレインディア(トナカイ)は その独特の鞣し方法、鞣し道具ともロシア革命前後に喪失し 今日の技術では再現が不可能らしい。 そのため1973年の引き上げのニュースは大きな話題となり、 英国のビスポークシューズメーカーなど数社がこの皮革を落札。 製品は世界に点在する好事家の手に渡った。 これまで何度かこの革のシューズを見る機会はあったけれど、 正直に言えば、立ちのぼるオーラは主に伝説に由来するもので、 1足80万円以上の価値はどうしても理解できなかった。 ところが最近、ロシアンカーフを使用した A.THURSTON社のブレイシズと出会ってしまった。 ベルトはネイビーブルーのシルク地で 1786の年号と、海を渡るキャサリナ号、そしてこの革の 特長であるダイアモンドパターンが金糸で織られている。 200 YEARS OLD LEATHERの保証書付きで おそらく限定生産品なのだろう。 眠っていたマニア心が徐々に覚醒する。 気になる価格は、極秘ルートの仕入れということで A.THURSTON社で作られる通常のブレイシズの50%増しくらい。 その程度の出費で伝説を所有できるなら安いもんだ。 さて、我が家に到着したこのブレイシズ、 かなりトナカイ臭い(想像)ので本物に間違いない。 未開封のまま保管して酒の肴にする、なんて気は毛頭なくて スリーピーススーツ着用の際に使用し、 人知れず自己満足にふけるとします。 下はA.THURSTON社の紹介記事。 社長が自慢げに広げているのがロシアンカーフ。 ↓ http://store.shopping.yahoo.co.jp/hff/alb-br.html
by nori_g
| 2009-05-01 21:49
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